沖縄タイムス掲載「子育て 怒鳴らないで」

2016年10月5日発行の沖縄タイムスに認定団体である「オッジヒューマンネット子育て支援プロジェクト」の活動が取り上げられました!

(以下原文)


子育て 怒鳴らないで
共感や承認 肯定的な言葉を使って

怒鳴ったり、たたいたりしない米国発祥の子育て法「コモンセンスペアレンティング(CSP)」を学ぶ講座が9月21日、名護市立東江中学校で開かれた。同校PTAが主催し、保護者や教育関係社、地域の保育士など約60人が参加。大阪でプログラム普及に取り組む「オッジヒューマンネット子育て支援プロジェクト」の香川芳美代表が暴力や暴言でなく、共感や承認や肯定的な言葉を使って、子どもの問題行動を減らす技術を紹介した。

大阪府泉佐野市に住む香川さんは、荒れた中学校のPTA会長にくじ引きで就任したことが子どもとの関わり方を見直す転機になったと説明。手や大声を出さず、よい行動を褒めるなどのCSPの手法を学び取り入れて行った結果、「いじめや暴力がなくなり、3年で全く別の学校に変わった」と経験を語った。

講座では参加者がロールプレイ(役割演技)を交えて、褒め方や論し方を練習し、愛情と技術両方の必要性を学んだ。子どもが感情的に泣き叫んだり、反抗したりして、つい大声で叱ってしまいそうな時は深呼吸して自身が落ち着き、子どもに冷静になるための一時的な時間を与えるなど、具体的な対処法が示された。

香川さんは家庭でのしつけについて、「ちゃんとやって」などの曖昧な表現でなく明確な言葉で指示すること、親子とも冷静な状態で教えること、教えたことができた時は褒め言葉や抱擁やハイタッチで承認することが重要だと説明した。

大人の都合でなく子どもの気持ちに立った声掛けの重要性を強調。おもちゃを片付けさせたい時、「散らかさないで」という大人側の論理でなく、「片付ければ次遊ぶ時、すぐ見つかるよ」と子ども目線で理由を説明し、その方が利益があると思わせることが有効だと指摘した。「よい行動を褒められ、そちらの方が得だと分かれば、よい行動が増えていく」と話した。

米国でCSPの基礎を築いたフラナガン神父の「悪い子どもはいない。ただ悪い環境と悪い学びがあっただけ」の言葉を紹介。「行動は学んだものであり、変えることができる。大人こそが変わらなければならない」と呼び掛けた。

参加した40代の母親は「毎日のように『早くして』『いいかげんにしなさい』などと大声を出していると気づかされた。これからはイライラせずに子どもの話しに耳を傾けたい」と話した。